御神楽岳 2018.8.12



山の日の週末、御神楽岳へやってきた。

山の祝祭日にどこへ行くべきか?

そう考えたら御神楽岳が良いと思えた。

「神楽」という名前が、なんだか祝祭っぽい。

そして片道6km弱と距離も手頃。

お祭気分で登れるであろう。

6:26、そんな気分で広谷川の登山口出発。

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まずは沢沿いの平坦な道を進んだ。

御神楽岳だけに、神レベルに楽チンな道だ。

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7:22、湯沢の出合到着。

ここから沢を離れ、尾根筋の急登になる。

アゲアゲのお祭り気分で登ろう。

はりきって尾根に取り付いた。

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尾根は超アゲアゲで、どんどん高度が上がる。

谷間から見えなかった山の姿が、ほんの10分ほどの登りで見る見る近づいてきた。

豪雪に磨かれた岩肌が神々しい山姿だった。

お祭り気分が盛り上がってきた。

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さらに進むと、岩、岩、岩の岩場祭りとなった。

寝太郎の脳内に神楽の調べが鳴り響いた。

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なんちゅー尾根や…




実は寝太郎は「神楽」を見たことも聞いたこともない。

きっと「ぴーぴーひゃらひゃら」的な音楽だと想像している。

神楽の調べ (踊るぽんぽこりん) をBGMに岩場を登った。

ぴーひゃら ぴーひゃら
ぱっぱぱらぱー ぴーひゃらぴー


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9:15、高頭到着

アゲアゲの枝尾根は終わった。

ここから稜線の道となり斜度も弱まる。

風に吹かれ、快適に歩けるに違いない。

アゲアゲのカーニバルから、おわら風の盆みたいな祭りに移行するであろう。

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その想定はハズレた。

稜線上の木々は、日差しは遮らないが風は遮るという中途半端な高さであった。

熱中症の危険がある灼熱状態である。

おわら風の盆なんて風流な感じじゃない。

御神楽岳は神楽をBGMにお祭り気分で楽しく登れる山ではなかった。

五山の送り火ならぬ「登山者ぽっくり火」が燃えさかる大悶路山だった。

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御神楽岳は「身がグラ」グラと煮える山?




普段の調子で登ったら、100%熱中症である。

日影が現れるたび、休憩しながら進んだ

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でも休むと虫の襲来が…
アゲアゲからアブアブへ!




10:22、湯の峰通過。

いや湯の峰なんて生ぬるい。

熱湯の峰である。

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北風と太陽の童話では、風が悪玉で太陽は善玉だ。

しかし、今日の太陽は凶悪だった。

THE 惨 である。

北風さん、いま登場したらHEROですよ~。

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しかし北風は吹かない。

代わりに来たのは北方民族だった。

蒙古いや猛炬襲来である。

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寝太郎はもう全身汗まみれだ。

「おねしょ=世界地図」式に言うと、寝太郎の汗は全世界に版図を広げている。

史上最大の帝国、ネタギス汗国状態なのだ。

全身どころか持ち物まで汗、汗、汗。

首から垂らしたカメラケースもクビライ汗国。

重たいザックもオゴタイ汗国。

ネタギス汗を止めることができるのは、もはや神風だけだ。

しかしそよ風すら吹かない。

猛炬軍の世界征服は止まらないのであった。



なんてフザケている場合じゃない。

今日は2.5Lの水分を持参したが、もう1.0Lしか残ってない。

まだ行程の40%くらい。

水場もない。

撤退かな?

しかし、こんな遠方の山に再挑戦は難しいし、すでに結構のぼったので勿体ない気もする。

何度も休憩しながらじりじりと進んだ。

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「片道5km台と手頃なので、お祭り気分で登れるだろう。」

そんな甘い見通しでスタートした自分を呪ったが、もう後の祭りである。

甘かった自分を血祭りに上げたいところだ。

熱中症になりかけのボーッとした頭で、ヨタヨタ登った。



11:45、命カラガラ喉カラカラ、なんとか無事に御神楽岳登頂。

標高1,400m程度の山とはとても思えない、厳しい登山であった。

登頂の喜びに浸りたいところだが、カンカン照りの頂上には1秒たりとも居たくない。

木の陰に隠れて、無理矢理ご飯を胃に押し込んだ。

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のどがカラカラで、弁当は半分しか食べれなかった。

食後、即下山だ。



まるで神楽気分はない。

「踊るぽんぽこりん」なんてもっての外である。

とにかく涼しさと水分が欲しい。

午前中に比べると、登山道に影が落ち始めたのが唯一の慰めだった。

「影を慕いて」をBGMにヨタヨタ下った。

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14:00、高頭に戻った。

この先は「踊るぽんぽこりん」気分で登ってきた道だ。

それを下れば、清流が迸る谷間が待っている。

頑張って下るぞ!

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と思ったのだが…

「こんな所、登ったっけ???」

そう思うほど酷い道が伸びていた。

酷道である。

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この岩の左側を降りて行くのです…




「本当にここを登って来たのか??」

そう思うほど危険極まりない道が伸びていた。

極道である。

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指をエンコしてたら下降が難しい極道が続いた。(寝太郎は指10本そろってます。)

が、ようやく岩場下りが終了。

15:22、湯沢の出合到着。

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そして待望の水!

淀んだ感じの水だが、乾ききった寝太郎には清流であった。

ゴクゴクと食道にナメ滝の水を流し込んだ。

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ゴク道ナメたらアカンぜよ!




16:12、車に戻った。

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こんなに暑い山は久方ぶりであった。

撤退を本気で考えたほどだった。

暑さの盛りである山の日。

やはり標高2000mを越える高山に行くべきであった。

御神楽の名前に惹かれ、山の日の週末にこの山を訪ねた寝太郎。

絶対に登ってはいけない山であった。

御神楽岳は秋。

秋祭の神楽をBGMに登るべき山であった。


この記事へのコメント

けいこたん
2018年08月20日 22:04
んま、ま、ま、ま、まー!
うお、お、お、お、おー!
おっそろし気な山ですね。
写真ではもちろん険し、険しの山のようですが、本当に険しいところはカメラに手が出ないから、実際はとんでもないところですね。
しかも一番厳しいコースのようで~~。
ヒュードロドロ――のお岩さんなら、少しは冷えたかもなのに、本物の岩岩岩で暑かったのですね。
2018年08月21日 21:47
けいこたん、こんばんは。
暑さ!・渇き!・険しさ!
この苦しさを取り上げて記事にしましたが、その他にも、アブ!・紫外線!に殺られました。
けいこたんがいみじくもお岩さんと表現されていますが、「DVにやられたお岩さん」ならぬ「AVとUVにやられたお岩さん」でした。
(おでこ、首、うなじの皮膚がAV(アブ)とUV(日焼け)で、ヒューボロボローです…)

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