白岩山 2017.8.12



女の業を書き続けた作家、宮尾登美子。

先生が「天涯の花」と称した花がある。

キレンゲショウマだ。

大作家の心を揺り動かす花なのである。

「綺麗で魔性」あるいは「綺麗化粧真」っていう語感も漂っている。

どれほど魅惑的な華なのだろうか。

一度見てみたいと思っていた。



「キレンゲショウマ・九州」でネット検索すると、白岩山と出た。

ちょうど今が花期である。

そんな訳で宮崎県の白岩山へ行くことにした。

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写真は向坂山




11:14、ゴボウ畑登山口出発。

事前にネットで調べたが、どこで咲いているのかはよく分からなかった。

が、どの記事でも花の写真は最初か最後に載っていた。

登山口付近に咲いているのだろう。

すぐに見つけるつもりで歩き出した。

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登山道沿いに鹿よけ柵が延々と立っている。

その中にキレンゲショウマがあるのだろう。

柵の内側を覗きながら歩いた。

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目を血のようにして花を探した。

皿と血を書き間違えた訳ではない。

血眼になって花を探したのだ。

しかし、キレンゲショウマは見当たらなかった。

さすが「天涯の花」である。

天の涯てが、すぐに見られる訳がない。

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見れんでしょうか?




キレンゲショウマはおろか、一輪の花も見られないまま稜線に出てしまった。

11:30、霧立越到着。

柵内の奥深くにあるのかもしれない。

ちょうど霧立越に扉があったので、柵の中に入ってみた。

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柵の中に入ると下草は増えたが、キレンゲショウマは咲いてない。

黄色い花はこれだけ。

全然、収穫がない。

無収穫どころか、何度もこけてしまった。

ちょっと登って、ちょっと花鑑賞する程度の覚悟だった寝太郎。

予想外の苦難の道となった。

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試練でしょうか?




柵の中をかなり歩きまわったが、発見できなかった。

キレンゲショウマを見に来たのに、それを諦めるのは忍びない。

でも、しょうがない。

一旦、向坂山への登山道に戻ることにした。

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帰還でしょうな…




向坂山に登りつつ考えた。

どこに咲いているのだろう?

血眼だったので、見落としたとは思えない。

こうなったら、他の登山者に聞くしかあるまい。

しかし自称「天涯孤独の山男」の寝太郎。

プライドは超高く、性格は超人見知りで偏屈。

花の在り処を赤の他人に聞くことができるだろうか?

自分でも疑問符だ。

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多分 聞けんでしょうな…




12:05、向坂山到着。

幸い2組の登山者がいた!

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聞けるでしょうか!




この人たちに花の場所を聞くしかない。

ご婦人達のパーティは、なぜか「200円の夏ミカン」の話題で超盛り上がっていた。

声を掛けづらい雰囲気だ。

もし聞いたら、邪魔な上に『無知なヤツ!』と思われるだろうなぁ…

でもでも、聞くしかない。

でもやっぱり、やだなぁ…

どうしよう、困った、困った

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ジレンマ消耗




ウジウジしてるうち、皆さん下山してしまった…

でも、「また人がくるかも」と思うと、しばらく下山できなかった…

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未練でしょうな…




その後、他の登山者はやって来なかった。

仕方ないので、再び霧立越へ戻り、今度は白岩山へ向かった。

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道中、美味そうなキノコがあった。

これを食べたら、ケラケラ笑えてきて、社交的になれるかもしれない。

そして笑顔で花の在り処を聞ける気もする。

しかし、猛毒キノコだったら命が危ない。

食べずにスルーした。

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危険でしょうか?




白岩山から下山者がやってきた。

「キレンゲショウマをご覧になりました?」

と聞きたかったが、口から出たのは「こんちわっ」だった。

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聞けんでしょうか?




次の擦れ違いでもまた、「こんちわっ」しか言えなかった。

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なぜに聞けんでしょうかっ!?




そうこうするうち、白岩山頂の手前までやって来た。

ゲートで保護されており、内部にはかなり下草がある。

ひょっとして、ここに咲いているのかな!?

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これじゃない。

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違うでしょ




これでもない。

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違げぇでしょうがっ!




もはや、プライドを捨てるしかない。

ちょうど頂上に団体さんがいる。

皆さんに聞くしかない。

覚悟を決めて、山頂に向かった。

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「こんにちわ~」

これ以上ない、寝太郎のスペシャルスマイルでご挨拶。

そして、「キレンゲショウマをご覧になりましたか?」と尋ねた。

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「えぇ、沢山咲いてましたね。今年は花期が遅いですね。」と返事を頂いた。

当然、あなたも見たでしょという前提でのお返事だ。

これでは場所を聞きにくいじゃないか!

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想定の言葉が帰ってこず




しかし、聞くは一時の恥、聞レンゲは生涯の恥という。

「実はどこにあるか、知らないんです。」

そしたら、優しいリーダーが場所を丁寧にお教え下さった。

これで「天涯の花」が見られるぞ。

思わず笑みがこぼれてしまった。

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ホトトギス・シシウドは山頂直下にあり




ありがとう、皆さん!

キレンゲショウマを知らずに生涯を終えずに済みそうです!

ありがとう!

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キレンゲへGOだ!




という訳で、ようやくキレンゲショウマとご対面!

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頂上のリーダーのおっしゃった通り、まだまだツボミが多かったけど。

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13:39、ゴボウ畑登山口到着。

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キレンゲショウマは独力では見つかる場所にはなかった。

しかし、近くにきれいなチョウチョが沢山飛んでた。

それを頼りに探せば見つかりそうだった。

餅は餅屋、花は蝶に頼れば良いようだ。

そんな学習をして、帰途についた。

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この記事へのコメント

豊津の信ちゃん
2017年08月15日 09:45
おはようございます。
なかなか聞けませんか~勇気がいったことでしょうね^^
シャイな寝太郎さんですねぇ~~
時には私のように厚かましくならないと~(笑)
ヒヨドリバナが大好きなアサギマダラですね。
向坂山から下山時のネットの中で乱舞していましたが、スキー場経由でした?
毎年のようにキレンゲさんを見に行っております。
寝太郎さんも花追っかけ隊になりましたか?
けいこたん
2017年08月15日 10:10
キレンゲショウマ、見るとこができてよかったですね!!
これで、「寝れんでしょうが!」の寝太郎さんにならずによかったです。
私はまだ見たことがありません。(*_ _)
2017年08月15日 20:51
信ちゃんさま、こんばんは。
「自分モ花追ッカケ隊ノ隊員デアリマス!」と申したいところですが、今回は(も?)信ちゃん閣下の進行路を辿らせて頂きました。次の日も足跡をたどり坊がツルへ参りました。
しかし、いつものごとく私の目に入った花は、信ちゃん閣下の1/3くらいでした。
なお、私はスキー場は通らず「T」字型のコースを歩きました。
2017年08月15日 21:00
けいこたん、こんばんは。
向坂山では「このままでは本当に見られずに帰ることになるかも!?」と懸念しましたが、何とか見ることができました。わざわざ花見に150㎞を走って行ったので、もし見られなければ寝れんどころか一晩中ブチ切れてたと思いますが、切れんで就寝できました!
ポンちゃん
2017年08月16日 21:13
こんばんは、寝太郎さん
キレンゲショウマ、私が初めて行った時も探しましたよ~!
やっぱり、厚かましく人に聞くのが一番!
悟りました~~!爆
2017年08月16日 22:52
ポンちゃん、こんばんは。
なんとか自力で見つけようと思いましたが、全く見当違いのところを探してしまいました。一番最初に、下山者をゴボウ畑でつかまえて、場所を聞いてたら効率がよかったです。私も悟りましたが、ブログネタ的には、これで良かった気もします。

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