山の思い出 in 針ノ木岳



山登りに失敗はつきものだ。

挑戦し  

失敗し  

学ぶ   

それを糧に、登山者は成長するのだ。



寝太郎にとって、1度の山行に1~2回の失敗はつきものだ。

かならず何かやってしまう。

しかし、忘れることができないほどの失敗を4つも重ねたことは、一度しかない。

扇沢から、針ノ木峠・種池山荘を周回した時のことだ。

わが成長のコヤシがつまった、その山行を、振り返ってみた。
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まず最初のピークは蓮華岳だったが、順調に登れた。



その後、季節はずれの雪に降られた。

が、なんとか宿泊地の針ノ木峠に到着した。

小屋の土間で、ダウンを着たり、身支度をするうちに、雪がやんだのでテン場に行った。
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隣は山ガール3人組のテントだった。

雪がやんで、3人がテントから出てきたが、寒そうにしていた。

挨拶がてら、少し話をした。

寝太郎の格好を見て、「9月なのにダウンを用意してるなんて、山慣れてますね。」と言う。

気を良くした寝太郎は、「寒くてどうしようもなくなった時は、遠慮なく相談しなさい。」と応じた。

奈良の大仏が参拝者を眺めるかのような、「超うえから目線」だ。

寝太郎はダウンに加え、ホカロンも持っていたからだ。
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では、山慣れた男として、素早くテントを設営しようじゃないか。
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どうしようもなくなったのは、寝太郎の方だった。

ポールを間違えた…

(ツェルト用のポールを持って来てしまった。)


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テントから一度も出ることなく、屈辱の一夜を過ごした。
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身も心も寒い夜が明けた。

外に置いていた水筒が凍り、炊事ができなかったが、たいした失敗ではない。

とにかく、誰よりも早くテントをたたみ、逃げるように出発した。
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針ノ木岳、スバリ岳は、名峰であった。

昨夜の悪夢を忘れさせてくれた。
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つづく赤沢岳は、無人で頂上独占だった。

しかし、行く先を眺めると、次のピークである鳴沢岳に大勢の人がいた。

まぁ、しばらくすれば彼らは鳴沢岳を離れるだろう。
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鳴沢岳の直下に来たが彼らは動かない。

ずいぶん長い間、頂上を占拠しているではないか。

机まで置いてるようだ。

宴会でもやっているのか?

なんと非常識なっ!
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「説教せねば」と、鼻息あらく頂上に着いたら、宴会している訳ではなかった。

慰霊祭だった。

そこには、亡き先輩を想い涙する、純情な若者達がいた。

非常識モノあつかいをして、大変スミマセンデシタ…





偏見に満ちたオノレのココロの醜さを思い知らされ、かなりヘコんだ。

落込みつつ、次の岩小屋沢岳を目指した。
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岩小屋沢岳に着き、飯を食った。

するとオジサンが登ってきて、「ここが岩小屋沢岳ですか?」と聞かれた。

寝太郎が「そうです」と答えると、「写真を撮って下さい」と言われた。

先ほどの反省もあり、寝太郎は丁寧な対応を心掛けた。

「バックは鹿島槍にしますか、剱にしますか?」と聞いたが、あまり山名に詳しくないようだった。

撮影の後、周辺の主な山を説明すると、オジサンは感謝してくれた。

少しは罪滅ぼしになっただろう。
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昼飯を終え、先に進んだ。

しばらくすると『岩小屋沢岳』の標識が現れた。

さっきのピークは、ニセピークだった。

周辺の山名を得意気に語った寝太郎よ。

まず足元の山を知れっ、ばかばかっ!





「おじちゃん、嘘をついてゴメンね…」と心で呟き下山しはじめた。

度重なる悪行がたたり、急にガスってきた。

そしてブロッケンが現れた。

おバカな寝太郎が、谷間にボンヤリ浮かんでいる。

自虐的な気持ちになり、「シェー!」とか「キャイーン!」とか、アホなポーズをとってみた。

するとブロッケン寝太郎氏も、アホなポーズをとった。
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短時間で、ガスは薄れた。

すると、ガスの向こうの登山道に、呆れ顔でこちらを見る夫婦づれが出現した。

その時、寝太郎とMr,ブロッケンは、「コマネチっ!」のポーズを決めていた…
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はっ、恥かしい…

穴があったら飛び込んで死にたい…





忘れられない4つの失敗。

全く成長のコヤシにはならなかった。

コヤシの香り漂う、どん臭すぎる想い出である。

(成長の糧となるのは、挑戦した者がおかした失敗だけなのだ)


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